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あすかの歌  選者 速水正仁氏の俳句、川柳集を紹介しています。

速水正仁氏の俳句、川柳 作品集を紹介

●帰省する 娘の寄生 嬉しくて
●切なくて 夜のしじまに ラジオ聴く
●刈りとった 稲穂に日差し 揺する風
●鈴虫か ビルの谷間に 秋の声
●手のひらの 幸せ一つ お土産に
●沈黙の 医師に妄想 脇の汗
●通院が いつの間にやら 散歩道
●我が病名 待ち合い室で 教えられ   ●透き通る 空に告知を 受け止める
●眠れない 夜はバラード きみを抱く
●あきらめた はずの思いが 未練酒 ●かたなさけ 知るや知らずや 思い酒
●連れもなく 夜の長さに 心酒
●うらんでも 恨みきれない 情け酒
●流しても 流しきれない 涙酒
●きみ知らず 震える手で注ぐ 男酒
●ただ一途 まこと尽くして 夢追い酒
●しんしんと 夜の更けるまま 願い酒
●過ぎた日に うつむきながら 忘れ酒

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速水正仁 俳句作品

あすかの歌コーナー選者、速水正仁氏の作品紹介です。

●酒肴飲めば呑まれて歌うたう

●朝寝する日の多くなる定年後

●啜り泣く窓の灯の隙間から

●一夜明けティッシュ一箱ありゃしない

●桜散り入学式にこぬか雨

●メールして来ぬ人待って花吹雪

●心閉じふかす煙草に一夜明け

●気が付けば隙間だらけの珊瑚婚

●大病に三途の川のスルッとKANSAI

●故郷に待ち人求め帰省する

●窓ガラス拭いてはみたが外は雨

●新しき門出に逝った友独り

●地図もなく生きた人生茜雲

●生きること死ぬこと恐れ吾傘寿

●穏やかに逝った父母身を任す

●いつまでも聴いていたいなきみの声

●たそがれて誘ってみたきみ抱き締める

●抱き締めて暮らした月日遠い人



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