** 額田王 **

+++訳は準備中+++

01/0007 秋の野のみ草刈り葺き宿れりし宇治の宮処の仮廬し思ほゆ

01/0008 熟田津に船乗りせむと月待てば潮もかなひぬ今は漕ぎ出でな
(伊与の熟田津で船乗りをしようと月の出を待っていると、
月が昇り、潮もいい加減になってきた、さあ今こそ漕ぎ出そう)

01/0009 我が背子がい立たせりけむ厳橿が本

01/0016 冬こもり 春さり来れば 鳴かずありし 鳥も来鳴きぬ 咲かずありし
花も咲けれど 山を茂み 入りても取らず
草深み 取りても見ず 秋山の 木の葉を見ては 黄葉をば 取りてぞ偲ふ
青きをば 置きてぞ嘆く そこし恨めし 秋山吾は


、 01/0019 綜麻形の林のさきのさ野榛の衣に付くなす目につく吾が背

01/0020 あかねさす紫野行き標野行き野守は見ずや君が袖振る
(紫草の咲いている天子の御料であなたが袖を振っている。
そんなに振ると野守に見られてしまいますよ)

01/0021 紫のにほへる妹を憎くあらば人妻故に我れ恋ひめやも
(紫に輝くいとしい君を憎いと思うならば
愛してはいけない人妻である君をこんなに焦がれているものか)

02/0111 いにしへに恋ふる鳥かも弓絃葉の御井の上より鳴き渡り行く

02/0112 いにしへに恋ふらむ鳥は霍公鳥けだしや鳴きし我が念へるごと

02/0113 み吉野の玉松が枝ははしきかも君が御言を持ちて通はく

02/0151 かからむとかねて知りせば大御船泊てし泊りに標結はましを

02/0155 やすみしし 我ご大君の 畏きや 御陵仕ふる 山科の 鏡の山に 夜はも 夜のことごと
昼はも 日のことごと 哭のみを 泣きつつありてや ももしきの 大宮人は 行き別れなむ

君待つと我が恋ひ居れば我が宿の簾動かし秋の風吹く(4-488、8-1606)

風をだに恋ふるは羨し風をだに来むとし待たば何か嘆かむ(鏡女王ー額田の姉か)(4-489)


・父:鏡王
・兄弟:鏡女王
・夫:天武天皇のち天智天皇
・子:十市皇女

天武天皇、天智天皇に愛された情熱の歌人
その出自は明らかではない。




更新日 2003年1月26日