よーく見ないと花の形が分からないもの、の2ページ目です。
今度は草の花が中心です。
ハコベ(ハコベラ)
ナデシコ科ハコベ属
2003.4 奈良県・葛城古道
2004.4 八幡市
ノミノフスマ(蚤衾)
ナデシコ科ハコベ属
2007.4 奈良市三碓
ミミナグサ(耳菜草)
ナデシコ科ミミナグサ属
2004.4 奈良県・巨勢路
オランダミミナグサ
ナデシコ科ミミナグサ属
2004.4 奈良市
ヤエムグラ(八重葎)
アカネ科ヤエムグラ属
2005.4 生駒市
全国何処にでも見られる1年草です。茎の片側に毛があり、萼にも毛があります。アップ写真で花びらが10枚に見えますが、深く亀裂の入った5枚の花びらです。
春の七草の一つ、お馴染みのハコベラです。
ハコベラが縮まってハコベだそうですが、何故ハコベラなのかは不明。
全国の荒れ地や田圃、畑地、路傍などに分布する1年草です。
小形の葉っぱを蚤の夜具に見立てて付けた名前だそうです。
はこべとよく似ていますが、無毛です。これも、花びらは5枚で深く亀裂が入って10枚に見えるのです。
道端に見られる小さな花です。
葉がネズミの耳に似ているから、そして若い苗を食用にしたことから、耳菜草。
茎は少し紫を帯び、全体に毛があります。
花柄が萼より長く、蕾が垂れ下がるのがオランダミミナグサとの違いです。
明治末期に渡来したヨーロッパ原産のもので、最近では、日本原産のミミナグサより多くなってしまっているようです。
5枚の花びらに深い切れ込みがあって、ミミナグサとよく似ていますが、花柄は短く、蕾が垂れ下がることはありません。
東アジア、ヨーロッパ、アフリカに広く分布し、日本でも各地の畑地、路傍、荒れ地など至る所に見られる1年草です。
茎や葉、実に棘があって、草取りなどの時軍手にくっついてしまう厄介者です。花は、極小さな白っぽい黄緑色の合弁花で、花冠が4つに別れているので、アップ写真では、花びら4枚に見えます。
歌に詠まれる「八重葎」はこれではないと言われています。
タネツケバナ(種漬花、タガラシ)
アブラナ科タネツケバナ属
2004.3 生駒市
ミズタガラシ
アブラナ科タネツケバナ属
2003.5 二上山
ナズナ(薺、ペンペン草)
アブラナ科ナズナ属
2004.3 明日香村
オオナズナ
アブラナ科ナズナ属
2004.3 浜北市
マメグンバイナズナ
アブラナ科マメグンバイナズナ属
2003.6 橿原市
北半球の温帯に広く分布する1年草で、日本では各地の水田、溝の縁、湿地などに見られます。
稲の種籾を水に漬けて、苗代の準備をする頃に咲くので、「種漬花」で、「タガラシ」は田圃に生えるカラシという意味です。他にも「タガラシ」と呼ばれる植物があって、紛らわしいですが。
中部以西の本州、四国、九州に分布する多年草です。
タネツケバナに似ていますが、花の大きさは2倍くらいあり、咲く時期も4〜5月頃と、少し遅いです。
「ミズタガラシ」は、水田のカラシではなく、水中に生える「田芥子」という意味で、タネツケバナの別名からきています。
北半球の温帯、暖帯に広く分布する1年草で、日本各地の路傍、畑地に見られます。
ナズナは「撫菜(ナデナ)」で、愛(め)ずる菜の意味だともいわれますが、はっきりしません。ペンペン草の方は、果実の形が三味線のバチに似ているからです。
春の七草として食用にされますが、薬用としても、花の咲いている時に全草を陰干しし、煎じて飲めば利尿、解熱作用があるということです。
ナズナの仲間は秋に発芽し、ロゼットと呼ばれる地面に円形に葉を広げた状態で、越年します。この時の葉の切れ込みの形で、ナズナとオオナズナを分ける、と牧野図鑑にありました。
ナズナの方は、切れ込みが鋭く細い裂片になり、オオナズナの方は幅広の裂片になる...ということのようなのですが、他の本には区別が無く、「葉の形に変異が多い」とされています。
北アメリカ原産の帰化植物で、明治中期に渡来した1年草です。路傍、空き地、河川敷の礫地などに多く見られます。
ナズナに似ていますが、果実の形が「軍配型」の「グンバイナズナ」というのがあって、これに似ていて小さいので、「マメグンバイナズナ」と名付けられたそうです。
ダイコン(大根)
アブラナ科
2004.4 大和郡山市
ツルカノコソウ(蔓鹿子草、ヤマカノコソウ)
オミナエシ科カノコソウ属
2004.4 桜井市談山神社
ワサビ(山葵)
アブラナ科ワサビ属
2005.5 天城高原
ユリワサビ(百合山葵)
アブラナ科ワサビ属
2005.4 加波山
Photo by やっさん
ツメクサ(爪草、タカノツメ)
ナデシコ科ツメクサ属
2005.4 生駒市
食用の大根です。原産はヨーロッパの二十日大根(radish)から作られた栽培品種なのですが、一口に大根と言っても、もの凄く品種は多いので、この花は何大根の花かといわれると...農家の方に聞いてみないと分かりませんね。 本州、四国、九州に分布し、山地の木陰など湿ったところに生育する多年草です。
蔓状のランナーを出すカノコソウで、「カノコソウ」は鹿子絞りに似ているからだそうです。
カノコソウとは、葉の形がずっと丸みを帯びて広いので、ランナーがでていなくても区別出来ます。
山間の涼しい地方の谷川の浅瀬に生える多年草ですが、食用として栽培されています。もちろん写真のものは、ワサビ田のワサビです。
和名の語源は不明だそうです。
根茎には、防腐、殺菌効果があり、すり下ろして食べれば胃の働きを助け、患部に塗れば神経痛に効果があると言われているそうです。
花や葉、茎も食べられます。
本州、四国、九州に分布し、山地の川沿いの斜面や渓流沿いに生育する多年草です。
冬に地上部が枯れても葉の付け根部分が厚くなって百合の鱗茎のようになって残り、香りや味は山葵と同じなので「百合山葵」という名が付いたそうです。
花の時期は山葵と同じ3〜5月ですが、花は山葵よりまばらで、葉っぱも小さいです。
日本各地の路傍、畑地、などに生育する1年草です。
葉の形が鳥の爪に似ていることからツメクサ、タカノツメなどとよばれている。
小さいくて花はちょっと可愛いのですが...小さくて踏みつけられても強く、そのために畑地に生えると除去のやっかいな雑草となります。
写真はネコの家の庭。煉瓦タイルの間に生えてくる厄介者です。
極小さい花3ページ目へ 極小さい花1ページ目へ