よーく見ないと花の形が分からないもの、の3ページ目です。
ここも草の花が中心です。
ミツバ(三葉、ミツバゼリ)
セリ科ミツバ属
2003.11 生駒市
ムラサキミツバ
セリ科ミツバ属
2004.5 浜名湖花博
オヤブジラミ(雄藪虱)
セリ科ヤブジラミ属
2003.5 鎌倉市
2004.5 香芝市
ヤブニンジン(藪人参、ナガジラミ)
セリ科ヤブニンジン属
2004.4 京都府・当尾
カテンソウ(花点草、ヒシバカキドオシ)
イラクサ科カテンソウ属
2004.4 桜井市・談山神社
日本各地の山地などに生育する日本在来種の多年草です。
江戸時代にはすでに食用として栽培されていたそうで、葉の形から「ミツバゼリ」と呼ばれ、簡略化して「ミツバ」となりました。
野生のものの方が香りが高いそうですが、我が家の三つ葉は野生化しているのにそんなに香りは良くありません。
花博の会場にあったもので、牧野図鑑にも載っていなかったので、観賞用に紫葉に改良された品種だと思っていましたが、東京都杉並区が「すぎなみの注目動植物 レッドデータブックの実現にむけて」という冊子を出すので、写真を使わせて欲しいというメールを戴き、びっくりしました。
丘陵地や山地、林の中などに生育する多年草で、日本在来種だそうです。
ユーラシアに広く分布する1年草で、日本各地の林縁、路傍、荒れ地などに普通に見られます。
藪に生え、果実に棘が沢山あって衣服に付くので「虱」に例えたのが「ヤブジラミ」で、「雄藪ジラミ」はそれより果実が大きいから。
オヤブジラミは、4月に開花し、ヤブジラミは6〜7月に開花します。
花は小さいのですが、花びらが内側に曲がるのが特徴です。
東アジアに分布し、日本では北海道から九州の山野の林縁や林の中の日陰に生育する多年草です。
葉が野菜の人参に似て藪に生えるので「藪人参」なのですが、別属のヤブジラミに似た棘のある実がなり、細長いので「ナガジラミ」という別名があります。
この花も、花びらが内側に曲がります。
本州、四国九州に分布し、低地から山地の林縁や林の中の湿った所に生育する多年草です。ランナーを出して増えるタイプなので、群落のような形で生えています。
カテンソウの意味は不明とのことですが、イラクサ科の中では抜群に可愛い花をつけますから、こんな名前になったのではないでしょうか?
イヌホオズキ
ナス科ナス属
2003.9 明日香村
センナリホオズキ(千成酸漿)
ナス科
2004.8 奈良県・葛城古道
アレチウリ(荒地瓜)
ウリ科アレチウリ属
2004.10 葛城市
カミエビ(チンチンカズラ、ピンピンカズラ)
ツヅラフジ科アオツヅラフジ属
2003.9 信貴山
スズメウリ(雀瓜)
ウリ科スズメウリ属
2003.10 奈良県・十三峠
世界中の温帯から熱帯に広く分布する植物だそうです。
この名前も、酸漿と比べて劣るから「犬酸漿」...実に犬に失礼な命名!!
全草にアルカロイドを含み有毒とされていますが、東南アジアやアフリカでは、野菜として茎や葉を食べるそうです。
また根と種子は解毒、解熱などの漢方薬として使われるとか...役に立つじゃないですか!!
熱帯アメリカ原産で、畑の雑草に混じって見られる...と、牧野図鑑にはありました。
見た場所は、葛城古道沿いの畑の中。
まるで、栽培しているみたいに一面に生えていたのです。
北アメリカ原産の帰化植物です。
荒れ地に生える瓜...だそうですが、確かにウリ科なんですけど、実は瓜とは似ても似つかない、イガイガです。
このように長い花軸に咲くのは雄花だそうです。
雌花は、短い花軸で、もう少し緑っぽいものです。
クリックした写真の、イガイガの実の左側に写っているのがそうです。
何処の山野にでもある蔓性植物。
「カミ」は「神」のことで、「エビ」は「エビズル」に基づく...というのですが、「エビズル」は、ブドウ科の「エビカズラ」ともいう植物で、実をつぶしてその汁で薄い紫の染め物が出来ます。
この色を「エビ色」というのです。
実が小さいから雀瓜とも、烏瓜に対してとも、実が雀の卵に似ているからとも言われ、名前の由来ははっきりしません。
普通、8〜9月に咲く花だそうで、実が出来かけた、なごりの花です。
雄花と雌花があるというのですが、これでは何とも...実がなってるのが雌花!
チチコグサモドキ
キク科ハハコグサ属
2003.9 生駒郡・平群町
ヒメムカシヨモギ(姫昔蓬)
キク科ムカシヨモギ属
2003.8 磯城郡・川西町
2003.9 生駒市
ヨモギ(蓬)
キク科ヨモギ属
2003.9 生駒市
オオニシキソウ
トウダイグサ科ニシキソウ属
2003.9 奈良市
カナムグラ(鉄葎)
クワ科カラハナソウ属
2003.9 明日香村
熱帯アメリカ産の帰化植物で、各地の路傍に生える多年草です。
在来種のチチコグサは、もっと葉が細く、茎が分枝しません。
ハハコグサに対して、似ているからチチコグサと名付けられたもので、このチチコグサモドキは更にそのチチコグサに似て非なるものという意味です。
明治時代初期に渡来した北米原産の大型帰化植物で、全国の空き地や荒れ地、路傍などに見られる1年草です。
同属の「ムカシヨモギ」より花が小さいことから付いた名前で、メイジソウ(明治草)、ゴイシングサ(御維新草)という別名や、テツドウグサ(鉄道草)という別名もあるそうです。
アレチノギクと似ていますが、こちらの方が茎にびっしり葉が付いていること、全体の色が濃いことで区別出来ます。
本州、四国、九州、小笠原諸島分布する多年草です。路傍、空き地、荒れ地、畑地...兎に角至る所に生えます。よって、農耕地では防除が大変な植物ですが、一方では古くから食用、薬用に用いられてきた有用植物でもあります。民間薬としては、生葉を虫刺されや傷の血止めにします。
漢方では葉を「艾葉(がいよう)」と呼び、鎮痛、強壮、止血などに用います。また、歯の裏の毛からお灸に使うモグサを作ります。
北米原産の帰化植物で、主に都会の路端に野生化しています。
茎が赤く葉が緑で美しいから「錦草」と呼ばれている日本古来の植物があって、それの大きいのだから、オオニシキソウ。
あまり、美しいとは思えないのですが...。
日本各地の路傍、荒れ地、原野、土手...至る所で見られる蔓性の1年草です。一面に棘のある植物なので、藪に入る時は引っかかれないように注意!
カナムグラの「鉄(かな)」は茎が丈夫なことから、「葎(むぐら)」は茂るという意味でつけられたとされています。歌に詠まれる「やえむぐら」はこの草だという説もあるようです。
雌雄異株で、写真のものは雄花です。
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