登場人物紹介

三侠 五義 宋朝官 女侠 その他義侠 悪役
狸猫換太子と包公断案

三侠(七侠)

●展昭(てんしょう/ヂャン・ヂャオ/zhan zhao)
 字は熊飛(ゆうひ/ションフェイ)。義に厚く、財を疎んじる性格から「南侠(なんきょう/ナンシア)」と渾名されている。常州府武進県遇傑村の出身。
 武芸の腕も確かで、身が軽く、皇帝の猫のようなので「御猫(おんねこ、ぎょびょう/ユーマオ)」とも呼ばれている。御前四品帯刀護衛に任じられる。お人好し。

●丁兆蘭、丁ちょうけい(ていちょうらん、ちょうけい/ディン・ヂャオラン、ヂャオフイ/ding zhao lan、zhao hui)
 松江府茉花村に住む双生児の武官。雄関の守備兵総指揮。武芸の腕があり、義侠心に富み「双侠(そうきょう/シュアンシア)」と呼ばれる。
 弟のちょうけいの方はちょっとお調子者。兄の兆蘭の方は若干落ち着いている。展昭より二歳下。

●欧陽春(おうようしゅん/オーヤン・チュン/ou yang chun)
 青い目と紫の髭から「紫髯伯(しぜんはく/ジーランポー)」と呼ばれる、又の名を「北侠(ほっきょう/ペイシア)」。長身で力が強く、思慮深く、賢明。後に艾虎の養父となる。放浪癖あり。

●艾虎(がいこ/アイ・フー/ai hu)
 元覇王荘・招賢館の童僕。登場時は14歳だった。大きな志と非凡な気概を備えた少年。智化を師匠、欧陽春を養父に持つ。「小侠(しょうきょう/シャオシア)」とも云う。大酒飲みで、酒の上での失敗もかなりある。

●智化(ちか/ヂィ・ファ/zhi hua)
 またの名を「黒妖狐(こくようこ/ヘイヤオフー)」と云う。元覇王荘・招賢館の食客であったが、不正や悪事を憎み、欧陽春らと共に馬強を陥れる。
 身が軽く、武芸の腕も確かである。育ちがいいので「智公子(ちこうし/ヂィゴンズ)」とも呼ばれる。丁兄弟とは父親同士が同僚。年齢は欧陽春や展昭より下で丁兄弟より上。
 私のお気に入りキャラクターである。

●沈仲元(ちんちゅうげん/シェン・ヂョンユァン/shen zhong yuan)
 またの名を「小諸葛(しょうしょかつ/シャオヂュウガ)」。元覇王荘・招賢館の食客で後に襄陽王府に身を投じる。何か事ある時にはその陰謀を阻止し、他の義侠に協力すべく、敢えて悪人の下に身を潜めている。臨機応変にして機知に富む。智化より年下。

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五義

●廬方(ろほう/ル・ファン/lu fang)
「江南五鼠(こうなんごそ/ジャンナンウーシュ)」と呼ばれる義兄弟の長兄。「鑽天鼠(さんてんそ/ズアンティエンシュ、後に/ばんきそ/パンウェイシュと改名)」と呼ばれ、棹登りを得意とする。松江府の廬家荘に住む富豪で、温厚篤実な人柄で皆に尊敬されている。
 常に白玉堂の無茶無謀に心を傷め、よく嘆いている。多少(?)悲観的。

●韓彰(かんしょう/ハン・ヂャン/han zhang)
「五鼠」の次兄。「撤地鼠(てっちそ/サーディシュ)」と呼ばれ、溝掘りや地雷作りを得意とする。薬の調合も得意な様である。黄州人で軍隊の出身。五人の中では一番寡黙。思慮深いが、頑固な面もある。暗器として、弩箭(投げ)を使う。子供好きで旅好き。

●徐慶(じょけい/シュウ・チン/xu qing)
「五鼠」の三兄。「穿山鼠(せんざんそ/チュアンシャンシュ)」と呼ばれ、洞窟捜し(潜り?)を得意とする。元鍛冶屋。侠気はあるが、短慮で無鉄砲。

●蒋平(しょうへい/ジャン・ピン/jiang ping)
「五鼠」の四兄。字は沢長(たくちょう/ゼチャン)、「翻江鼠(はんこうそ/ファンジャンシュ、後に混江鼠/こんこうそ/ハンジャンシュと改名)」と呼ばれ、水泳術を得意とする。元は金陵の大商人。
 背が低く痩せていて病人の様だが、非常に機敏で機知に富む。一言多いのがタマに傷。蛾眉刺をよく使う。

●白玉堂(はくぎょくどう/パイ・ユータン/bai yu tang)
「五鼠」の五弟。「錦毛鼠(きんもうそ/ジンマオシュ)」と呼ばれる文武両道の美男子。身が軽く、剣もよく使い、石礫を得意とする。金華の出身。
 財を疎んじ、数々の義侠を行う一方で、陰険で残忍、勝気で短慮な面もあり、後に非業の最期を遂げる。「三侠五義」の中でも人気No1なのではないかと思われる。

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宋朝官

●包拯(ほうじょう/パオ・ヂォン/bao zheng)
 複雑な出生を持つ宋朝の名判官(1000〜62)。字は希仁(きじん/シーレン)、本文中では文正(ぶんせい/ウェンジェン)。諡は孝粛(こうしゅく)。幼名は色黒なので黒子(こくし/ヘイズ)。
 若くして進士となり、知県や竜図閣直学士等を経て開封府の府尹となる。その間善政が多く「包待制」「包青天」と呼ばれる。後に三司使・枢密副使となる。
 公明正大、清廉潔白な役人。本編の(一応)主人公です。

●仁宗皇帝
 宋朝の第四代皇帝趙禎(ちょうてい・1010〜1063、在位1022〜63)。複雑な出生を持つ後の名君。実母を知らなかったのは本当だそうです。

●公孫策(こうそんさく/ゴンスン・ツェ)
 包拯の右腕の策士。科挙には落第したが大層な才人。
 怪し気な拷問道具や刑具を考え出す特技(趣味)の持主。

●顔査散(がんささん/ヤン・チャサン/yan cha san)
 初登場時は科挙受験の書生。父はかつて県尹だったが、清貧に甘んじていた為、その死後に家が没落した。様々な苦難の末に合格し、後に巡按史となる。
 白玉堂と義兄弟の契りを結んでいる。
●王朝(おうちょう/ワン・ヂャオ/wang zhao)、馬漢(ばかん/マー・ハン/ma han)、
 張龍(ちょうりゅう/ヂャン・ロン/zhang long)、趙虎(ちょうこ/ヂャオ・フー/zhao hu)
 元土竜崗の山賊。後に包拯の旗下となる。
 張竜と趙虎はほうきつの食客であったが、その悪どさに嫌気がさして土竜崗に走り、王朝と馬漢は武挙受験をほうきつに邪魔され、張竜達の仲間になった。
 席次は王朝、馬漢、張竜、趙虎の順。まとめ役の王朝、短気でがさつでおっちょこちょいの趙虎と云う感じ。体術に長けている。
 さくを使う時は、罪人を縛るのが馬漢、張竜と趙虎が刑具に据え、王朝が刃を落とし、張竜と趙虎がその刃を拭くという役割である。

●倪継祖(げいけいそ/)
 複雑な出生を持つ青年。杭州の太守に任命され、覇王荘の馬強の悪事を調査中に事件に巻き込まれる。

●包興(ほうこう/パオ・シン)
 包拯のしっかり者の従者。時々好奇心が過ぎる事もある。

 
●雨墨(うぼく/ユ・モ/yu mo)
 もとは金必正の小童であったが、顔査散の従者となる。
 世慣れたしっかり者で、大層な忠義者でもある。

●倪忠(/)
 

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女侠

●丁月華(ていげっか/ディン・ユエホア)
 丁兄弟の妹(従妹)で剣の名手。後に展昭の妻となる。

●沙鳳仙(さほうせん)
 沙龍の娘で弾弓を得意とする美少女。艾虎の許嫁。

●沙秋葵(さしゅうき)
 沙龍の義娘(兄の娘)、鳳仙の義妹。醜女だが明朗快活で拳法が得意。

●甘玉蘭(かんぎょくらん)


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その他義侠
 

●鐘雄(しょうゆう/)
 綽名は「飛叉太保」。

●柳青(りゅうせい/)
 綽名は「白面判官」。鳳陽府に住む義侠。金頭太歳甘豹の弟子で「鶏鳴五鼓断魂香」という、睡眠作用のある香をよく使う。
 白玉堂の友人で、玉堂の死後、諍いを起こした蒋平との知恵比べに破れ、仲間に入る。
 
●沙龍(さりゅう/)
 綽名は「鉄面金剛」。臥虎溝に住む義侠。

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悪役

ほうきつ(ほうきつ/パン・ジー)
 仁宗の皇后氏の父であるので、国丈と呼ばれ太師の地位にいる。何とか国権を握ろうと画策するが、他の朝官や包拯に阻まれる。息子を裁いた包拯を恨み、陥れようと狙う。前半の悪役。

●襄陽王(じょうようおう)
 皇帝の地位を狙う皇叔。本名ちょうかく(ちょうかく/ヂャオ・ジュエ)といい、宋太祖や太宗の弟趙光美(廷美)の息子。皇帝の位に就く事無く非業の死を遂げた父の恨みを晴らすべく、皇帝の座を狙っている。
 侠客を集め、要塞を造り、陰謀を企む後半の大悪役。

 

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