房咲きの花の3ページ目です。
ようやく手持ちの木に咲く花、終わりに近づいて...もうちょっとあります。
ミヤマシキミ
ミカン科ミヤマシキミ属
2004.4 宝塚ガーデンフィールズ
ヒトツバタゴ(ナンジャモンジャノキ)
モクセイ科ヒトツバタゴ属
2003.5 当麻町・石光寺
Photo by 河内太古さん
オンタデ(御蓼)(イワタデ、ハクサンタデ、ミヤマイタドリ)
タデ科オンタデ属
2004.8 霧ヶ峰
イタドリ(虎杖)
タデ科イタドリ属
2003.10 奈良県・十三峠
アメリカヤマゴボウ(ヨウシュヤマゴボウ)
ヤマゴボウ科ヤマゴボウ属
2003.6 大阪・石切
関東地方以西、四国、九州に分布し、山地の木陰に生育する常緑低木です。有毒植物で、多くの変種や栽培品種があります。
シキミに似ていて、山に生えるので「深山シキミ」です。
雌雄異株で花びらが4枚、雄花には4本の長い雄しべがあり、雌花の方にも短い4本の雄しべがあることもあるそうです。で、アップ写真を見て頂くと、これは雄花です。
岐阜県、愛知県の木曽川流域と、長崎県の対馬に自生している落葉高木で、自生地では天然記念物に指定されています。
和名は「一葉タゴ」で、「タゴ」は「トネリコ」の地方名です。「トネリコ」は葉っぱが「小葉」という小さい葉に別れて羽のようになった「羽状複葉」という形なのに対して、これは1枚の大きい葉なので、「一つ葉」とつけたそうです。「ナンジャモンジャノキ」は見慣れない木だからです。
5〜6月に咲く白い花は花びらが4枚ではなくて、筒状の花が4つに深く切れ目が入ったもの。
大きいものは1mくらいになる、日本固有種で亜高山帯の日当たりの良い草地や、火山性の砂礫地にも生育します。
名前は御嶽山にある蓼という意味ですが、富士山の中腹より上でも見られるそうです。
荒れ地や空き地に広く分布します。
崖崩れの跡や、火山の噴火の後などの、かなり早い時期に生えてくる植物です。
「疼取」という書き方もあるようで、古来漢方薬として、リュウマチや胃痛便秘などに効果があるとされ、痛みを取るから「イタドリ」であるとされています。
また若い芽をゆでて酢の物やおひたしにしたり、根や茎を染料として利用することもあるようです。
北アメリカ原産で、明治の初めに帰化し、現在は全国に広く分布しています。
根がゴボウのように太いヤマゴボウの洋種ということで、こう呼ばれています。
ゴボウに似ていますが、毒があって、腹痛や吐き気を起こすので食べられません。
タケニグサ(チャンパギク)
ケシ科タケニグサ属
2002.7 室生
ヒトリシズカ(一人静、ヨシノシズカ、マユハキソウ)
センリョウ科センリョウ属
2006.5 八ヶ岳
フタリシズカ(二人静)
センリョウ科センリョウ属
2003.5 鎌倉市・長谷観音
ハンゲショウ(半夏生)(カタシロクサ)
ドクダミ科ハンゲショウ属
2003.6 大和郡山市・薬園八幡神社
フッキソウ(富貴草)(キチジソウ)
ツゲ科フッキソウ属
2004.3 生駒市
本州、四国、九州に分布する大形の多年草です。
林道沿いの裸地や崩壊地といった、養分の少ないところに育ちます。
茎が中空で、竹のように大きくなるから「竹似草」、又は、竹と一緒に煮ると軟らかく煮えるから「竹煮草」と言う説があるのですが、”説”です。
チャンパギクは、メコン川下流のチャンパという国から渡来した、と思われていたからだそうです。
葉や茎を切ると、アルカロイドという有毒物質を含む黄色の液を出します。
各地の山地の落葉樹林のやや湿った日陰に生育する多年草です。
清楚な姿を静御前に喩えたものとか。同属で花穂が2本出るもの(右の写真)に対して、1本なので「一人静」、吉野山で静御前が舞ったという話から、「ヨシノシズカ」だそうですが、「マユハキソウ」はよく分かりません。
花びらはなく、白いブラシ状のものは雄しべです。花は、低地では3月から、高地では5月から咲きます。
生育地は「ヒトリシズカ」と同じで、名前の由来も花穂が2本だから「二人静」です。
同属ですから、これも花びらはなく、白いのは雄しべですが、ヒトリシズカのように細長くはならず、花は丸い玉状に見えます。花の咲く時期はヒトリシズカより遅く、低地で4月から、高地では6月からになります。
本州、四国、九州、沖縄に分布し、湿地に生える草ですが、観賞用として庭にも植えられます。
ネコは庭植のものしか見たことがありません。
夏至から11日目の「半夏生」の頃に花が咲くから「ハンゲショウ」と呼ばれるようになった、
というのが一般的ですが、花が咲く頃に花のすぐ下の葉が、半分白くなることから「半化粧」とか、
「カタシログサ:片白草」という呼び名もあるようです。
この小さな房状の花には、花びらも萼もありません。
で、葉が白くなるのは、これで目立たせて虫を呼ぶためらしいです。
北海道、本州、四国の山地の木の下に生える常緑樹ですが、殆ど宿根草にしか見えません。
公園や庭園の樹木の下植に使われ、葉に斑が入ったものもあります。
花びらはなく、上の写真で花びらのように見えているのは雄花の雄しべです。
雌花は雌しべが2本つきだしたような形です。
常緑でこんもりした姿が繁殖を祝うということから、「富貴草」「吉祥草」と呼ばれているそうです。
オオバコ
オオバコ科オオバコ属
2003.9 奈良市
ヤマハハコ(山母子)
キク科ヤマハハコ属
2004.8 蓼科・坪庭
ヒヨドリバナ(鵯花)
キク科ヒヨドリバナ属
2004.8 霧ヶ峰
サワヒヨドリ(沢鵯)
キク科ヒヨドリバナ属
2004.9 生駒市
ボーンセット
キク科ヒヨドリバナ属
2004.8 蓼科・バラクライングリッシュガーデン
東アジア一帯に見られる多年草で、日本各地の路傍、空き地、畦などに生育します。踏みつけられても強く、種は濡れると粘液を出して、人や動物の足の裏について運ばれるので、何処にでも生えるのです。
葉っぱが広くて大きいから「大葉子」だそうです。
白い花をつける...と図鑑には書いてあるのですが、目立つのは雄しべで、何色の花かは???です。
生薬では、種を「車前子(しゃぜんし)」全草を「車前草」と呼び、種は煎じて咳止めなどに、前草は健胃などに使われます。
若葉はおひたしや天ぷらに出来るそうです。
北海道、本州の北中部に分布し、日の当たる草地や岩場に生育する多年草です。
山に生えるハハコグサで「ヤマハハコ」です。
8〜9月にふわふわした白い花をつけますが、白いのは「総苞」という部分で、小花は淡黄色です。
キク科ヒヨドリバナ属。日の当たる草原に生えます。
ヒヨドリの良くなく頃に咲くから「ヒヨドリバナ」という説があるそうですが、定かではないらしいです。
花は、白から薄紫...ピンクにも見えます。
これもヒヨドリバナ属。日の当たる草地にも生えますが、沢など湿ったところにも生えるので、ヒヨドリバナに似て、沢に生えるから、サワヒヨドリ。
写真のは、用水路のような川縁で咲いていたものです。
ヒヨドリバナとの違いは、葉っぱがずっと細いこと。
花も小さいです。
これもヒヨドリバナの仲間。
何色?と聞かれてはっきり答えられないような色をしていました。
ヘンプ・アグリモニーと呼ばれる、ヨーロッパで古くから使われてきた薬草です。
発熱性の風邪や関節炎に処方されたそうです。
このボーンセットは、北米原産で、北米の家庭の標準的常備薬といったところらしいです。
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